塾講師が本当に生徒に伝えたいこと

志望校合格に本当に必要なことは,塾業界での常識とは異なることが多数あります。それを可能な限りお伝えします。

保護者様と講師のコミュニケーションが大切

以前,目標達成のためには,

成功している状態のイメージを描き,

すでにそうなっている自分になりきるとよい,

と教わったことがあります。

 

同時に,

結果にコミットし,とにかく行動あるのみ

とも聞きました。

 

これらが本当に密接に結びつく者なのかどうかはさておき,

そのまま受け入れようとすると危険だと思っています。

 

もちろん,どうなりたいかを明確にイメージすることの大切さは

いうまでもありません。

まず,どこに向かうのかを決めなければ

どこにも行けないと思います。

 

しかし,その目標に至るまでの道のりの決め方は

「とにかく行く」

だけではまずいのではないかと思うのです。

 

行動しなければたどり着くことはないので,

確かに行動することそのものは必須です。

考えているだけでなにも実行しなければ

期待する未来を作り出すことはできないと思うのです。

 

目標の姿を明確にイメージすることと同じくらい大切なことは,

どういう道のりでたどり着くかを明確にイメージすること

だと思います。

 

私の仕事の範囲でいえば,

  1. 志望校を決め
  2. 中間目標を立て
  3. 何の教材を使い
  4. 一日,一週間あたりの進度を決め
  5. 実行を管理しながら進める

というところまで関わる必要があると思っています。

 

多くの場合,講師が関わる範囲は上記1~3で止まってしまい,

後は生徒側に任されてしまうことになります。

 

例えば,一日に1時間は取り組む必要がある状態なのに,

保護者の方の意向が強く反映して,

二日に一度しか家庭学習時間が取れないことがよくあります。

中学受験生は他にも習い事をしていたりするのです。

 

それ自体は受験に何も関係ないのですが,

目標達成のために割くべき時間が少なすぎるときに,

一週間の時間の使い方まで踏み込んで相談をしようとすると

拒絶されたりすることがよくあります。

 

こういう状態になると,やはり臨んだ結果にならないことになっていまいます。

 

また,第三者*1に配慮しなければならないときも,

これもまたなぜかほぼ失敗*2します。

 

逆に,保護者様と講師が腹を割って話せる状況を作れると,

期間があまりにも短い時を除き,

なぜか確実に結果は着いてきます。

 

私自身は,保護者様と直接関われないご家庭とは,

本来保護者様に言うべきことも生徒に伝え,

それでも邪魔*3をしてくるような環境であるときは

関わりを薄く*4していくようにしています。

 

 私はもう,すべての生徒を救うことはできないので,

役に立てる相手を選び,その中で全力を尽くす

と決めて個人事業主の立場で取り組むことにしたからです。

 

塾の社員の立場だと,塾の上の意向を完全に無視するわけにはいかないので,

保護者様や生徒のためになることでも,

言いたいこと,言うべきこ出会っても

立場上いえないことがよくありますから。 

 

立場上いえない話は,改めて書くことにします。

*1:保護者様と講師の間に入る営業職員のことです。

*2:失敗とは,第一志望校不合格ということです。

*3:保護者様の意向が強すぎて,こちらの指導方針を受け入れないこともあります。

*4:「薄く」は,婉曲表現です。私が担当から外れるように仕向けるということです。